「オームの法則」の理解を深める為の一問
オームの法則は、電子回路の根底ですが非常に単純です。しかし本質を理解するのは意外と難しいと思います。 下記に、どの式にも共通するイメージで表現したいと思います。
1、V=IR :ある抵抗Rに電流Iが流れると、抵抗Rの前後の電位差はVになる
2、I=V/R :ある抵抗Rの前後の電位差がVの場合、Iの電流が流れる
3、R=V/I :ある抵抗Rの前後の電位差がVで、電流値がIの場合、抵抗値RはV/Iである
意識すべきは、Vだけは常に二点間の差である事です。他のパラメータはそのまま使えますが、電圧だけは差を計算し代入しなければなりません。
オームの法則の「V」は、「ΔV」とした方がイメージ的に分かりやすいと思います。
左の回路は言うまでもなく5Vです。
では、右は・・・・ 右も5Vです。
左右で回路が異なるのに、なぜ同じ値になるのでしょうか?
右回路の抵抗Cの先はオープンなので、この経路には電流が流れません。
すなわち抵抗CのΔV=IR=0(A)×1(kΩ)=0(V)
抵抗Cの前後で電圧の変化は無しです。
つまり抵抗Cは無いのと同等であり、左回路と同じ結果になるわけです。
ここで、
V?の所には電圧計が入るわけですが、電圧計は内部抵抗無限大ですので、電流は流れません。
電圧計に電流が流れないというのは、定義ではありません。測定上必要な要素です。
もし電圧計に電流が流れてしまえば、測定に影響を与えてしまいます。 電圧計内部抵抗と抵抗Cの分圧の電圧値が観測されてしまうからです。
また、これは合成抵抗値を求めて解く方法もあります。
V?の箇所は前述の通り無限大です。 ですので分岐箇所の合成抵抗は1kΩ(抵抗C)+無限大Ω=無限大Ωになります。ここと抵抗Bは並列になっていて、その合成抵抗Rは
1/R=(1/1kΩ)+(1/無限大Ω)です。(1/無限大Ω)は0ですので、この式の2項目は消滅するのでR=1kΩとなります。結局抵抗Bは元の値と変わっていないません。
この記事は過去に書いたNOTEの記事を再編して作成しました。
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