ジッタの原因(一要因)

ジッタの解析方法について書かれてる物は多くありますが、発生原因について触れているものが少ないので書きたいと思います。飽くまで、数ある原因の一つだけについて簡単に書くものです。
ジッター(jitter)とは、信号波形の揺らぎの事を言います。
それは、クロックパルス幅や、周期の変動に現れたりします。
また厳密に正しい表現か分かりませんが、ノイズとジッタのイメージの違いを雑に言うと、こうなります。
ノイズは髭状(極短パルス)に現れ、電位も信号電圧より高かったり低かったりするイメージで、ジッタは信号パルス幅が広がったり縮んだりするイメージです。
このジッタが発生する一要因はノイズです。ノイズがジッタを発生させるメカニズムはどんなものでしょうか。髭状ではないノイズ(ジッタ)はどうやって発生するのでしょうか?
一原因は電源ライン(VDD)の変動です
電源電圧の変動なら、信号電圧レベルが上下するだけで、時間方向の揺らぎにはならないのでは?と思うかも知れません。

電圧がパルス幅(周波数)に関係する機構としてVCO(Voltage Controlled Oscillator)電圧制御発信器があります。電源電圧が振れる事によって、その瞬間に発生周波数が変化すればパルス幅の変動が発生しジッタとして観測されます。

電源ノイズの一要因は、スイッチングレギュレータ(電源IC)が発してるものや、ジッタが発生しているIC自身の電流変化(消費電流)がもたらしているものが考えられます。
自身が発生させているノイズは、瞬時の電流変化でも電源電圧が変化しないよう、電源ラインに余裕を持たせる事が重要です。 また、単に電源ICの供給能力が低くて変化に追従できないだけでなく、電源IC−IC(VDD)間の配線インダクタがIC電源変動を電源IC側に吸収させるのを妨げている可能性があります。 いずれも電源(VDD)近傍へのパスコンの最適化(容量、周波数特性)が効果的である事に間違いは無いと思います。 またVDD端子−パスコン間の距離も重要で、最短にしないと効果を発揮しない場合が多いです。

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