半導体の抵抗測定や導通チェックにテスターを使ってはいけない理由
<はじめに>
テスター(マルチメーター)は便利な測定器ですが、半導体を測定する場合は注意が必要です。基本的に抵抗値の測定や導通チェックにテスターを使用してはいけません。
回路を測定しようとすると多くの場合ICやダイオードが間に介在しますが、半導体はテスターで測定すると間違った結果を得てしまう事があります。
<使用してはいけない理由>
テスタの抵抗測定は、測定される物の特性がリニアの時に成立します。
リニアとは2つのパラメータが比例関係で直線となる特性の事です。(下図 抵抗器)
この特性の物は、どのポイントで測定しても同じ結果が得られます。すなわちテスターのように任意の1点で測定しても正しい値が出るのです。
ところが、半導体の場合はV、Iの関係がリニアではありません。(上図 半導体)
ですので、測定ポイント(電圧)によって表示される抵抗値が異なってしまうのです。
抵抗・導通チェックはかなり低電圧で測定している場合がありますので、例えば①が測定ポイントのテスタであればオープンという結果になりますし、②が測定ポイントのテスタの場合はショートという結果が出てしまいます。
<理想の測定機器>
配線の導通チェックのレベルであればテスターでも十分ですが、半導体が含まれている場合は「カーブトレーサー」を使用します。 カーブトレーサーは上記の図のような表示ができるV-I特性を測定できる測定器です。 なお測定には回り込みはつきものです。自分が想定してる経路以外の経路が同時に意図せず測定されている場合があるので注意が必要です。 プローブ端子の2点間の経路について、測定目的以外の経路が存在していないか確認し余計な経路がある場合はそこを切断する処理が必要です。
配線の導通チェックのレベルであればテスターでも十分ですが、半導体が含まれている場合は「カーブトレーサー」を使用します。 カーブトレーサーは上記の図のような表示ができるV-I特性を測定できる測定器です。 なお測定には回り込みはつきものです。自分が想定してる経路以外の経路が同時に意図せず測定されている場合があるので注意が必要です。 プローブ端子の2点間の経路について、測定目的以外の経路が存在していないか確認し余計な経路がある場合はそこを切断する処理が必要です。
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