チャットGPTは本当に凄いのか

チャットGPTの凄さとは何でしょうか。私たちはそれを誤解してる様な気がしてなりません。確かに凄いかもしれませんが、その凄さに比例した有益性が得られるでしょうか。 技術の凄さと有益性は必ずしもイコールではないわけです。


何故チャットGPTが凄いと感じるのか?
 「人みたいで凄い」というだけのような気がします。

人が言葉を喋るのは当たり前ですが、鳥が喋るとすごいと感じます。それと同じでチャットGPT(以下GPTと書きます)という進化したチャットボットが、まるで人のような回答を出す事は凄いと感じます。

人みたいで凄い物をもう一つ紹介します。(下記リンクの動画を見てください)
まるで人のような動きができるテクノロジーには驚愕します。しかしこのロボット、人と同じ仕事ができるでしょうか。 今は出来ていません。事前にプログラミングした動作なら動画の様にこなせますが、自在(自発的)に動作させるフェーズではないのです。
「人の動作そっくりで凄い」事と、「(実務として)人と同じ事ができて凄い」では意味が違います。


チャットGPTの回答内容は凄いのか?
GPTの回答内容は、巷にある情報を取り繕って出力している訳ですので、せいぜい常識レベルの回答でしかないと言えます。つまり普通の事以上を知る事はできません。ネットで開示されている情報をソースとしているのですから当然です。

またGPTは文章生成能力が非常に優れていますが、文中の情報の正確さに大きな問題があると感じます。ですので、検索には向いていなく、文章にまとめさせる使い方にしか適用できないかもしれません。 文章があまりに優秀すぎてあたかも中身の情報も正しいような錯覚を受けますので注意が必要です。


凄い技術は有用とは限らない
前述のロボットもGPTも技術としては確かに凄いのですが、有用ではないのです。 
つまり技術は革新的ですが、革新的な仕事は出来ないと言えます。ロボットの方はハードは完璧なのにソフト(制御)が追いついていません。GPTの場合は回答の質が汎用の域を脱する事ができません。(精度はいずれ学習して良くなるのかもしれません)。
私たちは、「凄い技術=凄い仕事ができる」という思考に陥りがちです。
技術は革新的であるが、その技術で革新的な仕事が行えるのか。
そこを考えた上で評価すべきと思うのです。 


結論
最終的にチャットGPTは、便利機能の一つとしての位置付けになるだけの様な気がします。
企業は既にホームページでチャットボットを採用していますし、社内業務にしても自動翻訳やプログラムコード生成は既にあるわけです。 チャットGPTは一時のブームで終わると思います。

コメント

このブログの人気の投稿

サージとインラッシュ電流(突入電流)の違い

オペアンプの基本原理

トランジスタのハーフオン(半オン)故障