チャットGPTで論文作成は不可能だと思う理由
チャットGPTは文章作成に威力を発揮しますが、論文作成はほぼ不可能だと考えます。
その理由について書きたいと思います。
まず論文は、ただ書けば何でも論文になるわけではありません。
論文に最低限必要な要素は独自性です。 世の中に同じ内容の物が存在していたら、その論文の存在価値はありません。 独自的な結論でなくても構いません。結論は同じでも、そこに行き着く過程に独自性があれば意味があります。 それは仮説が正しい事を別の手段で証明した事になるからです。
このように、論文には必ずどこかに独自性が必要になります。
それを踏まえてチャットGPTを考えてみます。
GPTのロジックは機械学習(ディープラーニング)によって生成されます。それは関連付けによるロジックです。対象物の意味は理解していないけれど、色んな事項の相関を学習して取り込んでいくわけです。 そしてその関連性の強さは、出現頻度等によって確からしさを認識する事になります。 例えば学習過程において、富士山という言葉には高確率で「3776m」、「静岡県」「山梨県」などのフレーズが現れるわけです。 そうなると意味はわからなくてもこれらの言葉は富士山を表す正しい情報だと認識します。
つまりこれは、「皆が言っている事が正しい」というロジックに他なりません。
しかし、皆が言っている事には普遍性はありますが、独自性はありません。
(独自性のある情報は、誤った情報である確率が高いと認識するかもしれません)
繰り返しになりますが、GPTは皆が言っている事を正しい情報と認識して、それをアウトプットしようとするわけですので、独自性のある回答を得る事はできません。
以上より、GPTではレポート作成くらいは対応可能かもしれませんが、論文レベルの内容の文章を作成するのは不可能だと考えます。
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